DIEGO MARADONA 5人抜き以上にマラドーナの凄さが解る試合

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日記

先日、アルゼンチンのディエゴ・マラドーナの訃報が飛び込んできた。

マラドーナといえば、日本では現役を引退してからのイメージがとても強いと思います。

マラドーナが現役引退以降も素晴らしい選手は沢山出てきました。

ロマーリオ、ジダン、ロナウジーニョ、ロナウド、カカ、ベッカム、イニエスタ、メッシなどなど。

現役時代のディエゴ・マラドーナがどれだけ凄まじいほどに天才的唯一無二の選手だったのか知らない若い世代も多いかと思います。

DIEGO MARADONA 「5人抜き」や「神の手」以上にマラドーナの凄さが解る試合

今ではYouTubeにマラドーナの79年ワールドユース、ボカジュニアーズ時代、バルセロナ時代、ナポリ時代と沢山の動画が挙げられていますが中でもマラドーナといえばやはり、1986年にメキシコで行われたワールドカップが有名でしょう。

サッカー史に残る史上最低な神の手ゴールと史上最高な5人抜きゴール 

1986年メキシコW杯 準々決勝アルゼンチン対イングランド

この試合には日本でもお馴染みのリネカーもイングランド代表として出ています。

また、アルゼンチンとイギリスが戦ったフォークランド紛争の4年後にこの試合があったということで政治的背景も含めとても興味深い1試合でありました。

マラドーナを知らない人でも「神の手」と「5人抜き」は聞いたことがあるでしょう。

サッカーで一番わかりやすい反則と言えば手を使うこと。その手を使ってゴールを決めてしまった「神の手」ゴールは後半6分。

その4分後に歴史上最高のゴールと呼ばれるイングランド選手をごぼう抜きする「5人抜き」ゴールを決めてしまったのです。

マラドーナがサッカー史で神の子と呼ばれるのはこんなところにあるのだと思います。

もし、「神の手」だけで勝利していたらどうなっていたでしょうか?

容易に想像できますね。

しかし、その数分後に誰も真似できない「5人抜き」を見せつけられたら、もう何も言えません。

余談として、この5人抜きで有名なのが実況をしていた山本浩アナウンサー。

「マラドーナ、マラドーナ!マラドーナ行った!マラドーナ!!!」

86年のアルゼンチン対イングランド戦はこの実況もセットで観たいものです。

山本浩アナウンサーがマラドーナについて語っています

マラドーナに話を戻しますが、この大会はマラドーナのためのマラドーナの大会と呼ばれる程の活躍をし、決勝では西ドイツを3対2で破り優勝します(この決勝も歴史に残る名試合です!)。

ブラジル圧倒な中、たった一度のチャンスを逃さない

1990年イタリアW杯 アルゼンチン対ブラジル

イタリア大会でのマラドーナは足の故障を抱え、さらに相手からの必要なファールプレーに思うような動きが出来ない状況でした。

トーナメント一戦での対ブラジル。

試合開始からブラジルが圧倒的で何度もアルゼンチンゴールに襲いかかります。

しかし、不思議な程クロスバーやゴールポストに阻まれて、ブラジルはどうしてもゴールを決められないのです。

この試合は結果を知りながらビデオを見ていても「ブラジルが勝つのか??」と思わせる程、ブラジルが圧倒している内容なのです。

マラドーナも何度か攻撃を仕掛けようとするもブラジルのファールに見舞われチャンスを作ることができません。

※この頃はブラジルに限らずマラドーナにボールを待たせて前を向化すくらいなら、その前にファールで阻止しろ!という感じでした。

このまま試合は残り10分まで過ぎた頃、たった一度だけハーフライン手前でマラドーナがフリーになる瞬間が起きました。

そこでマラドーナにボールが渡ります。ドリブル突破を図るマラドーナ!

危機を感じたブラジルディフェンス陣は一斉にマラドーナを潰しにかかります!

4人のディフェンダーをマラドーナは引きつけながら、フリーになったカニーヒャへ倒れながら走り寄るブラジル選手の股を抜くスルーパス!

そしてゴールキーパータファレウと一対一になったカニーヒャはキーパーを交わし見事ゴール!

その後、ブラジルは攻めるも不思議なほどゴールを決められずアルゼンチンの勝利で終わります。

この試合は何度見ても不思議な気分になります。

決して面白い試合ではありませんが、サッカーの神様がいるのならばマラドーナ率いるアルゼンチンが勝つように操作しているようにすら思えるのです。

この大会、マラドーナの故障や他アルゼンチン選手の評価等で優勝候補からは外れていたものの、アルゼンチンは決勝まで突き進みます。

ここでも一つ余談ですが、この試合で解説をしていたのは加藤久さん。

ブラジル圧倒な中、アルゼンチンがゴールを決めた瞬間に小さな声で「やったー!」という声が出てしまっているのがとても印象的です。

当時の解説者、アナウンサー諸々のサッカーファンは、皆んなマラドーナが大好きでマラドーナの試合を見続けたい!という感じでした。

グラウンドの中では怖いもの知らずのマラドーナ

1986年メキシコW杯 アルゼンチン対ベルギー

メキシコW杯の準決勝の対ベルギー戦は単純に90分通してマラドーナのゴールやプレーが楽しめます。

マラドーナの2点のゴールでアルゼンチンは決勝に進みます。

個人的には5人抜きより、密集の中をドリブル抜き去りゴールを決めるベルギー戦の2点目のゴールが好きです。

ディエゴ・アルマンド・マラドーナ

技術面では時代が違うので現代の選手と比較はできません。

しかし、ただひとつ間違いなく言えるのは、サッカーの神様に誰よりも愛されエンターテインメントのようにサッカーファンを魅了し虜にした選手はマラドーナが群を抜いて一番だと思います。

ナポリにゾラという選手が居ましたが、当時インタビューで

「マラドーナは練習に来ない事があるそうですが?」と聞かれた際に笑顔でこのような事を言っていました。

“練習に来ないことはあるけれど、試合になれば必ず結果を出してくれるからいいんだ。彼には彼のペースがあるのだから。“

こんな風にチームメイトに言ってもらえる選手が他にいるでしょうか?

グランドの外での発言や行動は決して見習えるものではなかったですし、引退後はそのイメージもさらに強くなり現役時代のマラドーナを知らない世代からしたら「昔サッカーやってた変なおじさん」かもしれません。

60歳という若さで亡くなったディエゴ・アルマンド・マラドーナ。

彼の現役時代のプレーを是非とも観てもらいたいです。

「手で扱うより足で扱う方が上手に扱う」と解説者が言っていましたが

まさにサッカーをやるために生まれてきたような唯一無のサッカー選手だったのだと思います。

マラドーナ、壮絶な人生だったけどお疲れ様!

そして、素晴らしいプレーを本当に沢山見せてくれてありがとう!

サッカーファンは皆んな貴方の事を忘れないよ。

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